クラウン後継は「SUV風」、パトカーはセダンのまま

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千葉卓朗 三浦惇平
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 トヨタ自動車が2022年発売を検討している高級セダン「クラウン」の次期型のデザインが、「スポーツ用多目的車(SUV)風」になることがわかった。クラウンはトヨタの看板車種だが、ここ数年はセダンの人気が低迷。デザインを一新し、ブランド力を強化する。ただ、需要が根強い警察のパトカー向けは、22年以降もセダンの生産を続ける。

 トヨタは、クラウンの新しいデザインを「セダンプラス」と名付け、販売店関係者に対して次期型モデルの説明を始めている。伝統がある「クラウン」の車名は今後も残す方針だが、22年に発売予定の次期型は、セダンではなく、人気が高まる「SUV風」に刷新する。これまでは国内販売だけだったが、次期型からは海外でも販売。世界に通用するブランドへの飛躍を狙う。

「いつかはクラウン」に転機

 クラウンは1955年の初代発売以降、トヨタを代表する高級セダンに位置づけられて、「いつかはクラウン」のキャッチコピーで広く知られた。一般向けだけでなく企業や自治体など法人向けの人気も高く、90年には年20万台以上が売れた。

 しかし、ここ数年はSUVやミニバンなど車内空間が広い車種の人気が高まり、セダン型であるクラウンの販売は低迷。2018年に出た現行の15代目(量産グレードは500万円台)は、19年の年間販売が約3万6千台にとどまり、最近は月2千台程度の販売で推移している。トヨタは、かつてセダン型の主力車種だった「マークX」の生産を19年に終了するなど、セダンの車種を減らしている。クラウンを除いた主なセダンは、高級車ブランド「レクサス」に3車種あるほか、「カムリ」や燃料電池車の「ミライ」などとなる。

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