会話20分飛沫はせき1回に匹敵 忘年会の席の注意点は

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杉浦奈実
【動画】スパコン「富岳」による飲食店での飛沫対策シミュレーション=理研・豊橋技術科学大・神戸大提供、京都工芸繊維大・サントリー・凸版印刷協力
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 冬は忘年会や親戚の集まりなど、会食が多くなる季節だ。会話するだけでも口から細かいしぶき(飛沫(ひまつ))が飛ぶため、新型コロナウイルス感染予防に注意が必要になる。理化学研究所などのチームは、計算速度世界一を記録したスーパーコンピューター「富岳」を使い、飛沫がかかりにくい座席の配置などを計算している。

 飛沫が出る場面として一番に思いつくのはせきやくしゃみだが、普通に話したり、歌ったりする時にも注意は必要だ。スパコン富岳のシミュレーションでは、1分の通常会話では飛沫約900個、歌は約2500個が出る計算になる。

 会話も約20分続ければ、せき1回に匹敵する飛沫の量になる。歌う時は会話に比べ飛沫量が数倍になり、より遠くまで飛ぶ。実際、飲食店やカラオケでの集団感染も確認されている。

 飛沫がどのくらい届くかは、話している人との距離によって大きく変わる。同じテーブルで会食する際は、対角線上に座るのが良いようだ。富岳の計算では、飲食店にある平均的な4人掛けのテーブルに2人ずつ向き合った場合、対角線上に座った人に届く飛沫の数は、真正面の人の4分の1程度だった。

 隣の人の方を向いて話すと届く数が多くなり、真正面の人の約5倍になる計算となった。研究チームは、カウンターで隣り合って座る場合は、席の正面に鏡を置き、鏡越しに会話するなどの工夫を例示している。

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