2歳児衰弱死、母親が無罪主張「ごはん食べさせていた」

榧場勇太
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 札幌市の池田詩梨(ことり)ちゃん(当時2)が昨年6月に衰弱死したとされる事件で、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の池田莉菜被告(22)の裁判員裁判が2日、札幌地裁で始まった。莉菜被告は「娘にごはんを食べさせていた。衰弱していた事実はありません」などと起訴内容を否認し、弁護側は無罪を主張。検察側は冒頭陳述で、「生命を奪ったことは何事にも代えがたく重大」と指摘した。

 起訴状によると、莉菜被告は、同居する交際相手の藤原一弥被告(25)=傷害と保護責任者遺棄致死の罪で懲役13年の実刑判決、控訴=と共謀。昨年5月15日ごろから詩梨ちゃんに十分な食事を与えず、藤原被告による暴行で負ったけがの治療を受けさせずに放置し、低栄養状態に陥らせて同6月5日に衰弱死させたとされる。

 莉菜被告は藤原被告の公判に証人として出廷し、死亡直前の詩梨ちゃんについて「自分でスプーンを持って食べ、歩いていた」と証言し、衰弱を否定していた。

 10月16日の藤原被告に対する札幌地裁判決は、莉菜被告と共謀して十分な食事を与えずに衰弱死させたとして保護責任者遺棄致死罪を認定。傷害致死罪については、けがと死亡との因果関係は認められないとして傷害罪の適用にとどめた。藤原被告は判決を不服として同20日付で控訴した。(榧場勇太)

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