原子力船むつ、ふね遺産に 「負の遺産だ」と非難の声も
伊東大治
青森県むつ市に母港をおいた原子力船「むつ」がこの夏、日本船舶海洋工学会から「ふね遺産」に認定され、記念セレモニーがむつの原子炉を展示する「むつ科学技術館」(同市関根)で18日に開かれた。
日本初の原子力船として「多くの技術的知見をもたらした」と評価された。だが、1974年に洋上で放射線漏れ事故を起こして92年に廃船となった経緯があり、住民からは「遺産は遺産でも、負の遺産だ」と厳しい声も聞かれた。
セレモニーは、むつの開発と運航を担った日本原子力船研究開発事業団(85年廃止)を引き継ぐ、日本原子力研究開発機構の青森研究開発センター(同市)が開いた。むつの建造や運航にかかわった元職員5人を含む市民約20人が参加、くす玉を割ってふね遺産認定を祝った。
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同センターの藪内典明所長は…
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