米国、コロナ感染再び急増 1日で8万人余、過去最多に

ワシントン=香取啓介
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 米国で、新型コロナウイルスの感染者が再び急増している。ジョンズ・ホプキンス大によると、23日だけで約8万4千人の感染が新たに確認され、7月に記録した約7万7千人を上回って、過去最多となった。ウイルスが広まりやすい屋内活動が多くなる冬が近づき、さらなる拡大が懸念される。

 米国ではこれまで、4月と7月に感染拡大の山があり、今回はそれに続く。4月はニューヨーク州など北東部、7月はフロリダ州やテキサス州など南部で感染が拡大したが、現在はノースダコタやサウスダコタ、ウィスコンシンなど中西部やロッキー山脈にかかる山岳部を中心に増えている。

 入院する患者の数も増えており、ケンタッキーやオクラホマなど6州では23日までの1週間で過去最多の死者数となった。イリノイ州シカゴは夜間外出禁止令を出し、6人以上の集会を避け、夜10時までに集まりを終えるよう呼びかけた。

 米国はこれまでに死者22万人超、感染者は849万人と世界最多となっている。22日にあった大統領候補の討論会では、民主党バイデン前副大統領は「真っ暗な冬がやってくる」と感染拡大への危機感を強めたが、共和党のトランプ大統領は「ウイルスはすぐに去る。我々はこの病気を学んできた。経済活動を再開しなければならない」と楽観的だった。

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この記事を書いた人
香取啓介
編集委員
専門・関心分野
環境・エネルギー、テクノロジー、科学政策、国際関係