「最長首相」、庁舎で祝う山口県への違和感

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山口総局 伊藤宏樹
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取材考記 山口総局・伊藤宏樹記者

 県職員の言葉に思わず耳を疑った。

 安倍晋三前首相の連続在職日数が歴代最長になった約2カ月前、地元・山口の県庁玄関に祝意を示す横断幕が掲げられ、担当者が「偉業を県民の皆さまとお祝いしたい」と説明したからだ。村岡嗣政(つぐまさ)知事も「国の代表としての総理大臣。政治的な面というより、そういう立場で活躍していることをお祝いしたい」と話した。

 だが、私には違和感が残った。

 議院内閣制の日本では、首相は国会議員の中から選ばれる。大半の国会議員は政党に所属している。当時の安倍首相は行政府のトップとはいえ、自民党総裁。県民が支持する政党は自民党だけではない。安倍氏を評価しない県民も訪れる県庁舎の玄関に、節目とはいえ、特定党派の政治家を祝う横断幕を掲げるのは妥当だったのだろうか。

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