ボクシング、自前で生配信へ ファンが挑戦、選手も支援

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伊藤雅哉
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 一人の熱狂的なボクシングファンが、自らのユーチューブチャンネルを使ってプロの試合を生配信する計画を進めている。名古屋市在住でフリーエンジニアの山本吉彦さん(35)。SNS上では「せきちゃん」を名乗る。挑戦の理由は「誰でも手軽に配信できる前例をつくりたい」。生配信にはチャンネル登録者1千人が必要だが、21日夜の時点でまだ達していない。賛同する選手らが、さらなる登録を呼びかけている。

 山本さんが生配信を計画しているのは11月29日、愛知県刈谷市であるプロボクシングの興行だ。主に東海地方の若手が出場する。計8試合があり、主催者とは「1試合あたり約1万円」の金額で契約を交わした。当日はスマートフォンのカメラ1台で撮影し、自身のユーチューブチャンネル「ボクシング選手名鑑」で配信する予定だ。

 山本さんは三重県いなべ市出身。結婚前の旧姓が「関」で「せきちゃん」を名乗る。野球部に所属していた中学時代、けがをするなど悩みが多く、家に引きこもった時期があった。その時に「これを読めばモテるんじゃないか」と専門誌を手に取り、ボクシングにのめり込んだ。

 データを調べるのが好きだったことから、5年前から選手の戦績を紹介するホームページ「ボクシング選手名鑑」を始めた。引退選手も含め、掲載人数は約6千人。戦前の選手などは各所から資料を集めて調べるなど徹底しており、「亡くなったおじいちゃんがプロボクサーだったことを初めて知りました」という感謝の言葉をもらったこともある。また、選手を温かい視点で見つめるインターネット上の「観戦記」も評判になり、自然と選手や関係者との交流が生まれた。

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 生配信の発想が生まれたのは…

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