任命除外は「総合的・俯瞰的観点」 加藤長官、3回連発

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菊地直己
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 日本学術会議の会員任命問題で、加藤勝信官房長官は6日午前の記者会見で、同会議が推薦した6人を任命しなかった理由を聞かれ、「総合的・俯瞰(ふかん)的観点」との表現を繰り返した。

 加藤氏は学術会議の目的を「科学の向上発展を図り、行政、産業、国民生活に科学を反映、浸透させる」と紹介。そのうえで、任命について「(会員に)その目的を果たしてもらううえで、総合的・俯瞰的観点から活動を進めてもらいたい」と説明した。

 「そうした観点に立って任命しなかった方もいるのか」と問われると、「結果において、そういうことになるんだろうと思う」と答えた。

 「総合的・俯瞰的」との表現は約20分間の会見で3回。一方で、任命に至る具体的な経過については、「人事にかかるプロセスであるからコメントは控えさせて頂きたい」と述べるにとどめた。

    ◇

 日本学術会議の会員の任命除外に関する、6日午前の記者会見の要旨は次の通り。

 ――菅義偉首相は昨日のインタビューで「総合的・俯瞰的活動を確保する観点から任命についても判断した」と発言したが、具体的に何を指しているのか。

 「日本学術会議が科学の向上発展を図り、行政・産業および国民生活に科学を反映、浸透させることが目的とされているわけだから、その目的を果たして頂く上において、総合的・俯瞰的観点からその活動を進めて頂きたいという意味だ」

 ――任命から除外したのは、こうした観点から外れたと考えるのが合理的だと思うが。

 「ですからそれはそうした観点に立って、任命させて頂いた」

 ――そうした観点から任命したということだが、裏を返せば、そうした観点に立って任命されなかった方もいるのか。

 「それは結果において、そういうことになるんだろうと思うが。基本的には任命しないのではなくて、任命するという立場だから、そういった観点に立って任命したということだ」

 ――首相は学術会議について…

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