活発化するiPSの心臓病治療、進む三つの研究の違いは
市野塊 後藤一也
iPS細胞を心臓病の治療に応用する研究は、27日に厚生労働省の部会で計画が了承された慶応大のチームを含め、大阪大のチーム、京都大のチームも進めている。大阪大は1月に移植を実施した。慶応大も今年度中の移植を目標としており、京都大の計画は近く厚労省の部会で審議が始まる予定だ。
慶応大の福田恵一教授(循環器内科)のチームが対象とするのは、心臓病の中でも、心臓を収縮させる心筋細胞のはたらきが悪くなり、心臓がふくらむ「拡張型心筋症」の患者だ。中年期に起こりやすい。
一方、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームは、心臓の血管が詰まって血流が滞り、心筋が傷つく「虚血性心疾患」の患者を対象にしている。高齢者が多い。京都大の湊谷謙司教授(心臓血管外科)のチームは両方を対象にする予定だ。
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いずれの心臓病も、状態が良…
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