「ゴーフル」の神戸風月堂、和菓子撤退 洋菓子に注力

後藤遼太
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 「ゴーフル」で知られる神戸風月堂(神戸市中央区)が20日、和菓子の製造・販売を8月末で終えると発表した。創業以来123年にわたって和菓子を販売してきたが、近年は売り上げが低迷。新型コロナウイルスの影響によって客足が鈍ったことも踏まえて判断した。主力商品のゴーフルをはじめとした洋菓子の分野に注力する。

 同社は1897(明治30)年の創業以来、洋菓子と和菓子を販売。1927(昭和2)年には、和洋の菓子作り技術を結びつけた「ゴーフル」が誕生した。90年代には、神戸の代表的な観光地である北野異人館をモチーフにした和菓子「神戸異人館巻」などが人気を博した。自社工場での和菓子の生産停止に伴い、「和スイーツ」などを提供してきた喫茶併設の「さんちか店」(神戸市中央区)も8月末で閉店する。

 同社の奥正和・人事総務部長は「コロナ以前から和菓子の取り扱い自体が減少傾向にあった」と説明。「和菓子を愛して頂いた方には申し訳ないが、ゴーフルをはじめ洋菓子で頑張っていきたい」と話した。(後藤遼太)

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