静岡)#みんなで栄冠 「栄冠は君に輝く」をみんなで

和田翔太
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 新型コロナウイルスの影響で、この夏は全国高校野球選手権大会が中止となった。朝日新聞社は、大会歌「栄冠は君に輝く」を同じ日、同じ時間に歌い、演奏する「#みんなで栄冠」を企画した。開会式が予定されていた10日午前、みんなで心を一つに、思いをメロディーに乗せる。

 「生徒が元気になれることができないだろうか」

 企画のアイデアは、宇都宮市の中学校の吹奏楽部顧問から寄せられた。新型コロナの影響で高校野球だけでなく吹奏楽や合唱など多くの全国大会が中止となった。失われた目標の代わりに、一緒に何かに取り組む機会を作ってあげたい。提案には、そんな思いが込められていた。

 夏の甲子園の開会式が予定されていた10日の午前10時10分、全国各地で「栄冠は君に輝く」を歌い、演奏する。撮影が可能なら、ハッシュタグ「#みんなで栄冠」を付けてSNSに投稿して体験を共有する。特設サイトhttps://www.asahi.com/shimbun/eikan2020/に投稿すれば、編集後、高校野球情報サイト「バーチャル高校野球」とYouTubeチャンネル「ブカピ 部活ONE」で公開される。

 静岡市駿河区の城南静岡高校も企画に参加する。応募した吹奏楽部の副顧問、榎本あかり教諭は「がんばってきた生徒たちに何か思い出に残るものを、と思っていた」と話す。

 榎本教諭自身、静岡高校時代、吹奏楽部でホルンを担当。3年時、同校の野球部が夏の甲子園に出場した際は、アルプススタンドで力いっぱい応援した。その時、初めて「栄冠は君に輝く」を演奏し、強く印象に残っているという。

 城南静岡高も感染拡大を防ぐため長く休校となった。部活動が再開されたのは6月下旬。部員全員での演奏は4カ月ぶりだった。「懐かしい感じで、ほっとした」。部長の西野咲月さん(3年)は、一緒に演奏できる喜びをかみしめる。

 10日は野外の演奏会と重なっているが、別途、演奏した様子を撮影し、投稿する。「心を込めて演奏し、全力でプレーするみなさんにエールを届けたい」

 応募した榎本教諭も企画に期待する。「コロナ禍だからこそ、みんなで一緒に何かをすることの大切さを忘れないでほしい」

   ◇

 企画は、思いを共有するのが目的で、動画撮影は必須ではなく、同時刻にもこだわりません。演奏や歌唱の際は、感染予防のため三つの密(密閉・密集・密接)を避け、音が周囲の迷惑にならないよう注意をお願いします。(和田翔太)

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