感染状況判断のために6指標 国と地方の「二重基準」も

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中田絢子 山本知弘
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 政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症対策分科会」(尾身茂会長)は7日、感染状況を4段階で評価するための指標を取りまとめた。病床使用率や人口10万人あたりの療養者数など6指標を中心に、医療提供体制への負荷のかかり具合などを測り、国や都道府県に感染の深刻度を判断する目安にしてもらう。

 指標とするのは主に、①病床の逼迫(ひっぱく)度合い②人口10万人あたりの療養者数③PCR検査陽性率④人口10万人あたりの1週間の新規感染者数⑤前週と今週の新規感染者数の比較⑥感染経路不明者の割合――の6項目。

 例えば①では、最大限確保できる病床全体の使用率が20%以上(または現時点の確保病床の25%以上)などの場合に「感染急増段階」にあたるステージ3へ、50%以上の場合に「感染爆発段階」にあたるステージ4へ移行しつつあるとみる。②では、15人以上でステージ3に、25人以上でステージ4に移行しつつあるとみる。散発的な発生のステージ1から漸増段階のステージ2への移行の指標は提示されていない。

 分科会終了後に記者会見をした尾身氏は、「ステージ4のボタンを押すときは、緊急事態宣言を出す時期」とした。

 7日の分科会で配られた政府作成の資料によると、東京都は①のうち現時点の確保病床が43%、②が23・4人、③が7%、④が17・41人、⑤が1・34倍に増加、⑥が59%。③以外は、ステージ3で示した指標の数値に達している。愛知県は①のうち現時点の確保病床が34%、②が20・7人、③が18・5%、④が14・38人、⑤が1・62倍、⑥が57%。大阪府は①のうち現時点の確保病床が30%、②が17・1人、③が11・1%、④が14・37人、⑤が1・28倍、⑥が67%。福岡県は①のうち現時点の確保病床が55%、②が19・9人、③が7・4%、④が16・58人、⑤が1・83倍、⑥が60%。いずれもステージ2からステージ3に移行する段階にあたる可能性がある。

 ただ、提言では「一つひとつの指標をもって機械的に判断するのではなく、『総合的に判断』して、感染の状況に応じ積極的かつ機動的に対策を講じていただきたい」とした。

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 政府も、こうした指標や感染…

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