検査広げたら陽性次々 北九州、113人の半数が無症状

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布田一樹 竹野内崇宏
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 新型コロナウイルスの感染確認が続く北九州市。濃厚接触者へのPCR検査を拡充したのが理由の一つとされるが、当初は感染経路不明者の割合も高かった。10日連続となった1日までの感染者113人のうち半数ほどが無症状。専門家は「収束には検査拡充が欠かせない」と指摘する。

 「なぜ出たかはっきり分からない」。5月23日。24日ぶりに新たな感染者が確認されたことを発表した北九州市の担当者はそう述べた。福岡県への緊急事態宣言が解除されて10日ほど。「コロナはなくなっていないことを認識して、市民と気をつけていきたい」

 しかし、この日の3人に続き、24日も3人、25日は6人。しかも、計12人のうち11人の感染経路が分からなかった。北橋健治市長は26日、「第2波の入り口」と危機感を募らせ、「相当数の無症状の人がいると思う。市中感染がそれなりに広がりを持っていると改めて感じている」と話した。

 市はこの前日、感染の有無を調べるPCR検査の対象を広げることを決めた。それまでは国の指針通り、濃厚接触者の中でも発熱などの症状がある人にしぼって検査していたが、無症状の人を含め全員を検査する方針に変更。23日にさかのぼって検査をした。

 福岡県と福岡市久留米市ではそれまでも症状に関わらず、すべての濃厚接触者にPCR検査を実施。一方、北九州市は5月2日、ドライブスルー方式で検査を受けられる「北九州市PCR検査センター」を設置。多くの検査を受け入れる態勢が整ったことが、方針転換につながった。

 6月1日までに陽性が判明した113人のうち少なくとも61人が無症状。その中で濃厚接触者として検査を受けたのは54人だった。

 市保健衛生課の担当者は「これまでは見逃していたかもしれない無症状の感染者を発見できているのではないか」と話す。

 北九州市では感染経路が追え…

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