あすから中国全人代 先に全国政協、コロナにほぼ触れず

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北京=高田正幸
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 22日に開幕する中国の全国人民代表大会全人代、国会に相当)に先立ち、国政の助言機関である全国政治協商会議(全国政協)が21日、北京の人民大会堂で始まった。新型コロナウイルス感染対策で委員らは全員マスクをつけて出席。全人代でも同様の感染対策がとられる見通しだ。

 全国政協は21日午後、国歌斉唱に続き、新型コロナに感染して亡くなった医療従事者らに黙禱(もくとう)を捧げて始まった。

 国営新華社によると、国家衛生健康委員会は全人代や全国政協の参加者に健康検査の実施や密集する場所でのマスクを着用するよう要望。この日も人民大会堂に集まった約2千人の委員はそろってマスク姿だったが、ひな壇の習近平(シーチンピン)国家主席共産党の幹部や全国政協幹部はマスクをしていなかった。委員の座席も、間隔をあけるなどの措置はとられなかった。

 活動報告をした汪洋(ワンヤン)・全国政協主席は新型ウイルスの流行や政府の対応などにはほとんど触れず、習指導部が年内の実現を目指す「小康社会(ややゆとりある社会)」の実現に向けた取り組みなどに時間を割いた。

 各界の名士や元高官、軍人らでつくる全国政協は例年3月に全人代と並行する形で開かれるが、今年は新型ウイルスの影響で全人代とともに延期された。感染対策で会議の形式や取材方法などが様変わりするが、中国指導部としては両会議の開催を通じて政治や社会、経済の正常化が進んでいることを印象づける狙いとみられる。(北京=高田正幸)

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 全国人民代表大会(全人代)…

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