都、陽性確定の日など発表を充実 「動向をより正確に」
新型コロナウイルスの感染者数に高い関心が集まる中、東京都が情報の充実を図ろうとしている。陽性と判明した日ごとのデータを公表し、感染者の居住地の精査を進めた。
陽性の「報告日」を「確定日」に
感染者数について、都は毎日、「新たに感染が確認された人数」をホームページで公表してきた。ただ、この数字は保健所から都に報告があった日ごとにカウントしているため、実際に陽性が確定した日とは時間差が生じ、感染の広がりを把握するには課題があった。
そこで、都は12日、それまでの感染者数について、陽性が確定した日ごとのデータも公表した。13日以降も随時更新しており、都の担当者は「患者発生の動向をより正確に分析できる」(都福祉保健局の担当者)と話す。
このデータによると、感染のピークは4月9日で、新たに266人の陽性が確定した。同11日は236人、同16日は224人。4月半ばにかけ、連日200人前後の感染者が積み上がっていたことが見て取れる。
新型コロナの潜伏期間は最大14日間程度とみられる。ピーク時の4月9日から逆算すれば、3月26日に感染した可能性もある。
3月下旬の3連休(20~22日)から14日たった時期をみても155人(4月3日)、134人(4日)、85人(5日)と感染が多く確認されていた。小池百合子知事が外出自粛を呼びかけた3月25日より以前に、都内で感染が拡大していた傾向が浮き彫りになった。
居住地「調査中」も減少
都が毎日発表している区市町村別の感染者数でも、新たに判明した内容が加わった。5月11日の発表までは居住地が判明せずに「調査中」が552人いたが、12日に199人、13日には99人と推移し、14日には60人にまで減った。
都によると、感染者が減少傾向にある中で、都や保健所が居住地の確認作業を進めることができたためだという。「調査中」とされた大半は、クラスター(感染者集団)の起きた病院や高齢者施設関連だった。
居住地が判明した数は、自治…
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