唾液でPCR、厚労相が期待感 国立感染研は精度を確認

姫野直行
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 新型コロナウイルスへの感染を調べるのに唾液(だえき)を使ったPCR検査を行うことについて、加藤勝信厚生労働相は12日の閣議後会見で、「可能になればPCR検査の状況が変わってくる」と期待感を示した。厚労省は現在、国立感染症研究所で実際の検査に使えるか精度を確認している。

 PCR検査には現在、鼻の粘液などが使われているが、検体を採る際にせきやくしゃみをされるなどして感染する危険がある。そのため、採取できる場所は感染対策ができている「帰国者・接触者外来」などに限られ、看護師など医療従事者しかできない。唾液の場合、比較的簡単に採取できるため、採取時の感染リスクが少なく、痛みもないため本人による採取も可能だという。

 唾液によるPCR検査の研究をしている北海道大学病院検査輸血部の豊嶋(てしま)崇徳部長によると、4月下旬以降に新型コロナ感染者11人の鼻やのどの粘液と唾液の両方を採取してPCR検査をしたところ、同等の精度だったという。豊嶋さんは「鼻やのどの粘液は採取する専門の人材確保が難しい」と指摘した。(姫野直行)

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