異例の館長就任延期 揺れるロームシアター京都はいま

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増田愛子
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 京都市立の劇場、ロームシアター京都で、演出家の三浦基の館長就任が延期された。選定経緯を問題視する声に、市などが押された形だ。来年4月就任を目指すが、課題は少なくない。

パワハラ軽視」問題に

 「芸術監督的役割もやって頂きたい」。1月、門川大作市長はそう言って、次期館長の三浦を披露した。ロームシアター開館記念のオペラ演出や、海外公演の実績を評価しての指名。だが2カ月後、異例の就任延期が発表された。その過程で問題視されたのは、パワハラ軽視とも取れる市や劇場を運営する市音楽芸術文化振興財団の姿勢だ。

ロームシアター京都館長問題

京都市は今年1月、同市を拠点とする劇団「地点」代表の三浦基が、4月に館長に就任すると発表した。しかし三浦は、パワハラの疑いと解雇を巡り、元劇団員と団体交渉中。問題視した演劇人が、市などに公開質問状を提出し、自主事業への参加を留保する人も出た。団体交渉は3月初めに終結し、三浦は元劇団員が「結果として精神的苦痛を受けた」ことを陳謝。市と劇場を運営する財団は「信頼回復が必要」として就任の1年延期を決めた。

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 4月、替わって館長に就いた…

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