全人代、異例の5月開幕 感染リスクなお、会期短縮案も

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北京=冨名腰隆
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 中国の全国人民代表大会全人代、国会に相当)常務委員会は29日、全人代を5月22日に開幕することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期された全人代は、2カ月半遅れの開催となる。習近平(シーチンピン)指導部は感染症対策の法整備を進めつつ、激しく落ち込んだ経済の回復を急ぐ考えで、どこまで対策を打ち出せるかが焦点になる。

 全人代は3月5日の開幕が決まっていたものの、新型コロナの影響で延期されていた。全人代は1985年から3月の開幕が定例化し98年以降は3月5日の開幕が続いていたが、今年は異例の日程となる。

 日程を審議した常務委員会は「感染状況は持続的に好転し、経済・社会生活は次第に正常化している。全人代を招集する条件は整った」との判断を示した。

 政治的安定を図る習指導部にとって、全人代の開催は、中国が新型コロナによる危機から抜け出し、共産党による統治の優位性が発揮されたと内外にアピールする意味も持つ。

 北京では市外からの訪問者に14日間の隔離を求めてきたが、同市政府は29日、感染リスクが低い都市からの来訪者は隔離しないことを発表した。約3千人に上る全人代代表や数万人のスタッフの上京に向けた対応との見方が出ている。

 ただ、感染のリスクは依然残っており、党関係者によると、一部の代表をテレビ会議での参加にする案が浮上しているほか、例年10日間程度の会期の短縮案も検討されているという。

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 中国外務省の耿爽副報道局長…

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