新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言の全国への拡大などについて、安倍晋三首相が17日、衆院厚生労働委員会で答弁し、記者会見をしました。経済対策を見直し、所得制限なしで一律10万円を国民に給付することなども含め、どう説明したのか。タイムラインで詳報します。

首相の「唐突な決断の理由」とは

　新型コロナウイルス対策の「緊急事態宣言」は7都府県から全国に。国民は一人ひとりに10万円――。このような重大な決定を安倍晋三首相はきのう、一気に下しました。きょう午後3時半から始まる衆院厚生労働委員会と、午後6時に予定される記者会見で、首相が「唐突な決断の理由」をどう語るかが焦点です。

　国民への一律10万円給付は、公明党に押し込まれる形で決まりました。補正予算案は組み替えることになります。異例の展開に永田町では「首相の求心力の低下」がささやかれています。「一律の10万円給付」と帳尻を合わせるために緊急事態宣言を「全国」に拡大したのではないかという見方も出ています。

　首相はきのうの「発信」は、政府対策本部の短いあいさつを記者団に公開した程度でした。報道各社の世論調査で内閣支持率は低下傾向にあります。「布マスク2枚配布」や自らの動画投稿でも批判を浴びる中、首相がどう説明するのでしょうか。

15:35

衆院厚労委員会始まる

　安倍晋三首相が出席する衆院厚生労働委員会が午後3時35分ごろ、始まった。自民党の繁本護氏から質問に立ち、公明党の桝屋敬悟氏が続く。午後3時50分ごろから野党の質問に移り、野党統一会派の山井和則氏（無所属）、国民民主党の岡本充功氏、共産党の宮本徹氏、日本維新の会の藤田文武氏がそれぞれ質問する。質疑は1時間半で、午後5時まで予定されている。

15:40

首相「イノベーションの力で希望の火を」

　安倍晋三首相は衆院厚生労働委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大への対応について「一日でも早く国民の不安を解消できるよう、有効な治療薬やワクチンの開発を世界の英知を結集して加速する」と強調した。「世界中を未曽有の不安と恐怖が覆う中、日本は持ち前のイノベーションの力で希望の火をともす存在でありたい」とも語り、治療薬などの開発を政府として後押ししていく方針を説明した。自民党の繁本護氏への答弁。

15:45

首相「すべての国民に協力を」

　緊急経済対策を見直し、国民に所得制限なしで一律10万円を給付することについて、公明党の桝屋敬悟氏は衆院厚生労働委員会で、同党の山口那津男代表が安倍晋三首相に求めたことを説明。首相が受け入れたことを「高く評価する」と述べた。

　首相は「緊急事態宣言を拡大することによって、すべての国民に協力をいただくことになる」と答弁。続けて「外出自粛をはじめ、様々な制約をされるすべての国民に、一日も早く必要な支援を届けるため、早期に補正予算を提出し、速やかな成立をお願いしたい」と述べた。

16:00

都内で新たに201人感染確認

　東京都の小池百合子知事が記者会見で、新型コロナウイルスの感染者が都内で新たに201人確認されたと発表した。小池知事は「東京都としてはなすべきことを行い、ほかの道府県とも連携しながらしっかりと取り組んでいきたい。まだまだでございます。ぜひ皆様方のご協力を引き続きお願いいたします」と述べた。

　1日の感染者数が200人を超えるのは全都道府県で初めて。

【富山知事】「接客ともなう店の利用激減。さらに効果を」

　富山県・石井隆一知事（17日）

　富山県民は真面目で、社会のルールを守って生活しようと考える人が多いと思う。今までも自粛要請で、接客が伴う店の利用は激減した。さらに効果が出るよう協力をお願いしていく。（17日午後2時15分、記者会見で）

16:10

10万円給付、短縮知ったのは「一昨日夜」

　安倍晋三首相が出席する衆院…