「こんな悔い2度と」 写真の裏、地震保険担当者の願い

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新宅あゆみ
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 地震で被害を受けた建物や家財を補償する地震保険への加入率で地域差が目立っている。東北6県では2011年3月の東日本大震災後に加入が急増。うち4県で7割を超えた。東北の被災地では加入の有無によって被災後の自宅などの再建スピードに違いも見られ、損保業界も「暮らしを守るために必要な保険」と加入を呼びかける。

 地震保険は地震や、地震による津波、火災被害を補償する。火事などにそなえる火災保険とセット加入する。18年度の地震保険の付帯率を震災前の10年度と比べると、全国平均は17・1ポイント増の65・2%。これに対し、福島は34ポイント、岩手は25・8ポイントそれぞれ増え、ともに70%を超えた。増加幅で福島が全国首位、岩手は5位だった。

 岩手県大船渡市の中心街にある谷地保険事務所。東京海上日動火災の代理店だ。震災当時に営業担当だった菊池慶治取締役は、津波に襲われた直後の街の様子を撮影した写真を手帳に入れて持ち歩いている。写真の裏には「あの人に保険を勧めておけば良かった。こんな悔いを2度とすまい」との文字がある。

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 あの人とは地震保険に入って…

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