コロナ直撃、売り上げ8割減 小規模ライブハウスの苦境

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坂本真子
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、ライブハウスが苦境に立たされています。大阪市のライブハウスを介した感染が広がった影響もあり、小規模な感染者の集団(クラスター)の象徴のように扱われてしまいました。新人や若手が腕を磨く場であり、CDが売れない音楽市場の支え手でもあるライブハウスは今、どうしているのか。消毒や換気に力を入れる一方で、「金策に走り回っている」「家賃も従業員の給料も払わないといけない」……。現場を訪ねました。

出演者、マスク配り演奏

 東京・原宿で40年以上続くロック系のライブハウス「クロコダイル」を訪ねると、代表取締役の西哲也さん(73)が、3日後のライブ中止の連絡を電話で受けているところだった。

 「3月は半分以上キャンセル。金策に走り回っています」と西さん。100人で満席になるが、今月は通常の半数以下という。

 家賃や光熱費、人件費、飲食の仕入れなどで毎月500万円近くかかる。「もともと薄利ですが、何とかやれていた。でも今月はそういうレベルじゃない。従業員の大半がアルバイトで彼らの生活もあるし、ほとほと困っています」

 西さんは自らの考えを公式サイトに載せている。

 「皆様には様々な考え方やご判断があることはもちろん承知しております。しかしながら今 国の確かな営業保証が何もない現在 私としては店側からの自粛は残念ながらできない状況が現実です。あくまで見えない敵コロナウイルスと戦いお客様と店を守り抜く覚悟でおります」

 2月初めから店内の消毒を続けている。今は入り口で検温し、手を消毒。観客同士の席を離してアルコールの手ふきを渡す。従業員は全員マスクを着用する。

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 大阪のライブハウスでは、発…

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