キリンに「ビールに専念を」英会社、健康事業見直し要求

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長橋亮文 土居新平
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 キリンホールディングス(HD)に対し、英投資会社が6千億円の自社株買いなどを求める株主提案をした。多角化路線をやめて「ビール事業に注力すべきだ」と主張。自社株買いの原資として医薬子会社の協和キリンなどの株式売却を求めた。キリン経営陣は反対する方針を示している。

 3月末の株主総会に提案したのは、キリンHD株の約2%を持つ英投資会社フランチャイズ・パートナーズ(FP)。ハッサン・エルマスリーCEO(最高経営責任者)が、18日までに朝日新聞の電話取材に答えた。

 FPが問題視するのはキリンの多角化戦略だ。キリンは酒類と医薬とともに、健康食品などの「ヘルスサイエンス事業」を拡大する計画を掲げる。昨年には約1280億円を投じ協和発酵バイオを子会社化。化粧品・健康食品大手ファンケルにも約1300億円出資し、33%の株式を取得した。

 これに対し、FPのエルマスリー氏は「多角化戦略は間違っている」と批判する。相乗効果が不明確な上に株価も上がっておらず、市場の支持も得ていないと主張した。昨秋、キリンに対して経営の多角化に反対する書簡を送った。その後、水面下で交渉をしてきたが、1月下旬に決裂し、株主提案に踏み切ったという。

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