2019年に生まれた日本人の赤ちゃんが90万人を下回りました。亡くなった人の数と生まれた赤ちゃんの数を差し引くと、人口の自然減は51万人あまり。日本の少子高齢化はますます加速しています。でも、そもそも人口が減ることの何が問題なのでしょうか。国立社会保障・人口問題研究所の元副所長で、明治大学特任教授の金子隆一さんにじっくりと聞きました。
「人口オーナス」という負債ずしり
――今の日本で起きている事態を、簡単に説明して下さい。
「今の日本は、歴史的に見て大きな転換点に位置しています。有史以来、日本の人口は2008年ごろがピークで、すでに減り始めていますが、これからは徐々に加速しながら、最後はつるべ落としに減っていきます。日本は1967年に1億人を突破し、逆に2050年を過ぎた頃に1億人を切る見込みですが、その中身は全く異なるものになります」
――同じ1億人でも、高度経済成長の頃と、これからの社会は全く違う、と?
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「ええ、まず人口の年齢構造…
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