「政治家」をキャリアの一部に 私が市議になった意味

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 「全米一住みたい街」ランキングの常連で知られる米国オレゴン州のポートランド。中心地区から車で20分ほど行くと、中国語やベトナム語の看板が増える。ジェイド地区だ。

 「中心部にもチャイナタウンはあるけれど、地価が高くなって、移民の人たちは住めないんです」。同地区でアジア太平洋の移民支援をするNPO「Asian Pacific American Network of Oregon」(APANO)の事務局長チ・ウェン(37)はそう語る。APANOは、移民向けの安価な賃貸住宅の提供や政策提言などを行っている。

 ウェンはもともとベトナム難民。1990年にポートランドに来た。地元の大学を卒業後、マーケティングの会社を経て自動車清掃会社を起業していたが、「世の中は課題でいっぱい。人生は短い。社会を変えるには政治が早道」と政治の世界に飛び込んだ。

 2015年、当時住んでいた同州キングシティー市の市議に。「それまで市議は年配の男性ばかりだったけれど、私の後には若い人やアジア系の人が出るようになった。それだけでも私が市議になった意味があった」。予算を移民や女性などマイノリティーに振り向けることなどに取り組んだ。

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