白鵬、繰り返したかちあげ…かわし借り返した遠藤に喜び

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内田快
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(大相撲初場所2日目)

 遠藤が白鵬を倒し、初日に続く金星。通算6個目で、1場所に2日連続で獲得したのは2018年初場所の嘉風以来。大関貴景勝にも土がつき、三役以上の2連勝は新関脇朝乃山だけに。カド番の大関豪栄道は2連敗で、大関返り咲きを狙う関脇高安が初白星。

 遠藤が先場所の借りを返した。勝負がついた瞬間、「しっかり集中できたな」と大きく首を縦に振った。一方、土俵に背中から落ちた白鵬は、口を真一文字にきつく結んだ。対比が鮮やかだった。

 因縁の対決だった。昨年の九州場所12日目、立ち合いで遠藤は白鵬の左の張り手と右のかちあげをまともに食らい、敗れ、鼻血を流した。横綱審議委員会が、「横綱として見苦しい」と白鵬に苦言を呈した一番だ。

 迎えたこの日。立ち合いに衆目が集まった。白鵬は横審の苦言を意に介さないかのごとく、先場所と同じく左の張り手と右のかちあげを繰り出した。

 ただ、遠藤は同じ手はくわなかった。藤島審判長(元大関武双山)は「かちあげを読んでいた」。左にまわりこんで、かちあげをかわした。左下手を深くとり、横綱得意の右差しを許さない。強引にきた上手投げを3度耐えて、最後は左足で外掛けをし、白鵬を仰向けに土俵にたたきつけた。

 ファンの大歓声で国技館はいっぱいになった。「遠藤! 遠藤!」のコール。「うれしかった」という遠藤。いつも支度部屋で寡黙だが、この日は「よかった。(立ち合いは)しっかり集中してあたるだけだった」「明日からも自分の相撲を取りたい」。少し言葉数が多かったところに喜びが垣間見えた。(内田快)

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