埼玉)拉致を忘れないで 新木章さんの家族が訴え

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堤恭太
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 北朝鮮による日本人拉致問題はいまも、解決が見通せていない。埼玉県川口市には政府認定の拉致被害者田口八重子さんに加え、警察庁が拉致の可能性を排除できないとした特定失踪者が4人もいる。11日に「拉致問題を考える川口の集い」が開かれるのを前に、その1人、新木章さんの妹に思いを聞いた。

 新木さんが行方不明になったのは1977年5月21日。午後5時ごろ、母の鈴子さんに「買い物に行く。7時ごろには帰る」と自宅を出たまま帰って来なかった。29歳だった。

 母は息子がいつ帰ってきてもいいように夜も家に鍵をかけずに待った。何かあったら飛び出せるようにと寝間着ではなく普段着で寝床に入った。ひたすら帰りを待ったが94年に亡くなった。77歳だった。妹の横山木三子さん(70)は「そんな気を張った日々が年老いた体にこたえたんでしょうか」と振り返る。

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 木三子さんは失踪前にボウリ…

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