COP25開幕 温室効果ガス削減目標の上積みなど焦点

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松尾一郎
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 第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が2日、スペインの首都マドリードで開幕した。温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の本格実施を来年に控え、各国が温室効果ガスの削減目標の引き上げや、新たな排出抑制策を打ち出す機運が高まるか注目される。パリ協定の運用の具体的な仕組みづくりで合意できるかも焦点だ。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は2日の開幕式典で演説。「私たちは危険な地球規模の加熱を抑え込むための岐路に立っている」とし、「一つの道は降伏だ。惑星が燃えているのに直面せず事なきを得ようとした世代として本当に記憶されたいのか」などと訴えた。その上で「世界的な気温上昇を1・5度までに抑えるためには、2050年までに二酸化炭素の実質排出ゼロを達成しなければならない」と呼びかけた。

 パリ協定は、産業革命前からの平均気温の上昇を2度未満、できれば1・5度に抑えるとして、今世紀後半に温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にすることをうたう。各国は来年、新たな削減目標を提出するが、現在の目標を各国が達成しても3度以上の上昇になると指摘されており、一層の削減が欠かせない。

 日本からは小泉進次郎環境相が現地入りし、11日に演説する見込みだ。主要7カ国(G7)で日本だけが、石炭火力発電所の新設を続け、海外への石炭火力発電プラントの輸出にも乗り出していることから、世界的にNPOなどの批判の的になっている。石炭火力への対策をはっきりと表明できるかが注目される。

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 ただし、日本政府は6月に閣…

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