迫る五輪、危険にさらされる作業員 長時間労働で自殺も

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平山亜理 神田明美
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 来夏の東京五輪パラリンピックに向け、東京湾岸の晴海地区で工事が進む選手村。今年5月、建設作業員の60代男性は持ち場を移動中、足を止め、ため息をついた。

 13階の高さから見えたのは、クレーンで40メートルの高さまで引き上げられたコンクリートパネル。2・5メートル四方、重さ約2トンの塊だ。その下で、数人の作業員が仕事を続けていた。

 労働安全衛生法に基づく規則は、クレーンでつり上げられた荷の下に労働者を立ち入らせてはならないと定める。この時も注意喚起の笛は鳴っていた。ただ、男性は「工期に追われ、手を止めないのが暗黙の了解」と話す。

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 男性によると、労働基準監督…

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