大正のすべり台、登録有形文化財に 児童に愛され93年

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加藤真太郎
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 埼玉県東部の宮代町立百間(もんま)小学校のすべり台が、国の登録有形文化財(建造物)に登録されることになった。国の文化審議会が15日、文部科学相へ答申した。設置から93年。大正期に建設された鉄筋コンクリート製のすべり台として希少な現存例だと評価された。文化庁によると、「現在も使われている遊具の答申は珍しい」という。脈々と継がれ、今後も児童らに親しまれそうだ。

 1873(明治6)年に開校した百間小に、すべり台が設けられたのは旧百間村時代の1926(大正15)年11月28日で、地元村民で建設業を営んでいた野口丈左衛門氏が寄贈した。高さ約3メートル、横幅約90センチ、斜度は約30度。滑走面は、セメントや玉石などを混ぜて天然石のようにみせる人造石研ぎ出し仕上げで、長年使われ続けてきたため、つるつると滑りやすくなっている。

 外観は頑丈そうにみえるが、経年劣化は進み、ひび割れの補修の痕跡があちこちに。教員が毎日、交代で点検している。文化財に登録された後も通常通り使うという。

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 同小卒業生の青木秀雄さん(…

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