柳井社長も「ジョンに聞いて」ユニクロ快進撃の仕掛け人

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秋山訓子
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 身近で親しみやすいブランドでありながら、世界中で受け入れられているユニクロデンマーク・コペンハーゲン、インド・ニューデリー、イタリア・ミラノと新規出店はなお続いている。グローバルな快進撃を支え続けているのがクリエイティブディレクターのジョン・C・ジェイ氏だ。いったい何者なのか?

 2015年からファーストリテイリング(FR)の「グローバルクリエイティブ統括」を務める。何をする役職なのか。「真のグローバルな会社に進化させるため、クリエーティビティー(創造性)を発揮できる文化をつくりだすこと」と答えた。

 同社の企画、デザイナー、マーケティング、広報担当者らと共に戦略を練り、方向性をつくり、最終判断を下す。商品、店舗、宣伝を通じてどう顧客とコミュニケーションを取り、売り出すのか。柳井正社長も「ジョンに聞いて」と全幅の信頼を置く。

 社内に「クリエーティブ」な環境をも作る。FRの有明本部には図書館がある。彼や柳井氏らが選んだ本が置かれ、社員はソファに座って自由に読み、語りあえる。「ジョン・ジェイ セレクション」の一冊は、米国の写真家ドウェイン・マイケルズの「Storyteller」だ。隣にはおいしいコーヒーを出すカフェが。「人とのつながりや会話がクリエーティビティーを生み出すから」

 米国の大手広告会社でナイキやコカ・コーラ、マイクロソフトなどの広告やブランディングを手がけてきた。98年に東京支社長となり、最初の顧客がユニクロだった。フリースのキャンペーンを手がけて爆発的にヒット。カラフルなフリースが並ぶ広告を覚えている人もいるだろう。同社が地方企業から変身するきっかけをもたらした。「それから彼に来てくれるよう口説き続けた」と柳井氏。「グローバルに進出する上で彼の人脈と洞察力、本質を見抜き判断する力が必要だった」。東京の二つの本部、六本木と有明両方に個室を持つのは柳井氏と彼だけだ。

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