広島)歴史問題、向き合って考える 強制労働和解10年

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宮崎園子
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 戦時中に広島で強制労働させられた中国人と、雇用主だった企業の間で歴史的な「和解」が成立してから今月で10年。節目を機に、歴史問題の解決を考える集会が19、20日に開かれる。主催者は「加害の歴史を継承し、日中友好が深まるきっかけになれば」という。

 広島市中心部から車で約1時間。太田川上流、西中国山地の山間に立つ「安野中国人受難之碑」の高さは360センチだ。太平洋戦争末期、この地で水力発電所建設工事の過酷な労働に従事させられた中国人の数が360人。その全員の名をびっしり刻んだ両側の碑の土台は高さ29センチ。生きて母国に帰れなかった仲間の数にちなむという。

 元労働者と遺族は、被害救済と人間の尊厳の回復を求め、雇い主だった西松建設(旧西松組)側との間で長く交渉や裁判を続けてきた。

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 元労働者と遺族計5人が西松…

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