京アニ応援の缶バッジ 「聖地」になった商店街がエール

有料記事京アニ放火

川村貴大
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 京都アニメーションの作品の舞台のモデルになった出町桝形(ますがた)商店街(京都市上京区)が、放火殺人事件の被害にあった京アニを応援する缶バッジを作った。作中に登場した標語を記した缶バッジを身につけ、店主らが再起への願いを込めて店頭に立っている。

 商店街がモデルとなったのは、2013年にテレビで放送されたアニメ「たまこまーけっと」。餅屋の娘・北白川たまこと商店街の人々のふれあいをコミカルに描く。作品に登場する「うさぎ山商店街」には、実在する店によく似た店舗が数多く描かれ、商店街には今なお国内外からファンが「聖地巡礼」に訪れる。

 12年6月には京アニのスタッフが商店街の取材に訪れた。桝形事業協同組合の理事長で「おがや時計店」を営む鋸屋(おがや)慎三さん(68)は「商品の陳列棚を隅々まで写真に収めていた。細かいところまでこだわった丁寧な仕事をしていると感じた」と振り返る。

 7月18日、京アニの第1スタジオ(京都市伏見区)が放火され、役員と社員の36人が犠牲になった。衣料品店「セルフ岸本屋」の店主で、取材に訪れた京アニのスタッフに対応した岸本仁(ひとし)さん(60)は「案内したスタッフにも亡くなった方がいるかもしれないと思うと、胸が痛む」。商店街は事件後約1カ月半の間、アーケードに「私たちは皆さまが描いてきたとおりの人情と絆とで、変わらずここにいます」などと手書きした大型メッセージを掲げた。

 「京アニを応援する商店街ならではの何かができないか」。8月の組合の理事会で、メッセージ入りのおそろいの缶バッジを身につけるアイデアが出た。

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 入れた言葉は「いつもあなた…

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