大阪)女性用作業服頼まれた社長 創業は離婚がきっかけ

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松尾由紀
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 「現場の女の子たちに着せる作業服、頼まれてくれない?」。知人の会社社長の言葉が、運命の歯車を回し始めた。

 2015年。ちょうど作業服の製造・販売会社「三天被服」(堺市北区)を興したころだ。まずはなにより現場の声。製造業のその会社にヒアリングに行くと、男性用の作業服を着た女性たちが、「軽作業のためにこんなゴワゴワはいらない」「軽くて動きやすい方がいい」。それなら、ニット地の女性用作業服を探してみよう――。見つけられなかった。ニット地も、そもそも女性用も。少しだけあった女性用作業服は、男性用を小さくしただけだった。

 「ないなら作る?」。15社、50人の女性たちにヒアリングを重ね、ニット地の女性用作業服の製造を始めた。おしりを隠したいという声にこたえ、ロング丈も。腕まくりしたいという声にこたえ、リブ袖も。身の回りの物が入る大きな二つの内ポケットもつけ、「女性の声を形にした自信作」は、これまでに約400枚が売れた。

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