リンパ腫闘病3カ月半 経団連会長がたどり着いた境地
加藤裕則
「最近、なんか疲れやすいな」。経団連の中西宏明会長(73)がそう感じたのは4月半ばのことだった。
5月の大型連休には米国に出張して要人と会談。休み明けに倦怠(けんたい)感に襲われ、音を上げた。「こりゃだめだ」
21日の講演会に出た後に検査入院。「血液のがん」とも言われるリンパ腫と診断された。治療次第でなおるが、発見から5年後の生存率は7割程度とされる。命に関わる重大な病気だ。治療に数カ月かかることは覚悟した。30日にあった年に1度の経団連総会に、出られなくなった。
さまざまな要職に思いを巡らせた。経団連の会長だけではない。経済財政諮問会議の議員を務め、日立製作所でも現職の会長だ。
「続けられないのではないか」
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辞任も頭をよぎり、周囲の様…
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