着床前診断、審査体制などの見直しを検討へ 日産婦

有料記事

水戸部六美
[PR]

 受精卵を元に遺伝病を調べる着床前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は、審査体制などの見直しを検討する。「命の選別」につながるという批判があり、現在は重い遺伝病に限っているが、命に関わることがまれな病気の診断を申請されたため。31日の理事会で議論する。

 着床前診断は、体外受精させた受精卵の遺伝子染色体を調べる。遺伝性の病気などを受精卵段階で知ることができるが、病気や障害のある人の排除につながるという批判もある。

 日産婦は、受精卵の染色体を調べる着床前診断について、不妊治療の流産リスクを減らせるか検証するため、全国の医療機関で臨床研究を準備している。一方、遺伝病の診断は、成人になるまでに死亡したり、治療法がなかったりするなどの重い病気に限定。医療機関の申請を受け、日産婦内で複数の専門家が一例ごとに審査している。2004~15年度に認められたのは計120例。いずれも成人になる前に亡くなるか、人工呼吸器が必要など生命の維持が極めて難しい症例だった。

ここから続き

 一方、命に関わることはまれ…

この記事は有料記事です。残り827文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら