香港でデモ強行、政府に火炎瓶「私たちを止められない」

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香港=西本秀 益満雄一郎
【動画】香港デモ、再び衝突 一斉拘束に反発拡大=竹花徹朗撮影
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 政府への抗議活動が続く香港で民主活動家の一斉拘束や大規模デモの不許可といった強硬策に出た警察に対し、数万人規模の市民が31日、街に出て強い反発を示した。5年前の「雨傘運動」の訴えが受け継がれ、デモ隊は民主化の要求を強めているが、中国政府との溝は深い。

 香港島中心部・湾仔(ワンチャイ)の運動場ではキリスト教徒による集会が呼びかけられた。当初は数百人程度の集まりだったが、次々と市民が加わって膨れあがり、「香港、頑張れ」「香港に自由を」といったかけ声が上がり始めた。

 警察は道路を使う場合は許可が必要だと警告していたが、デモ隊は無視して行進を開始。憤る若者たちが次々と加わり、約1キロ先にある政府本部を包囲した。

 警察は政府本部の周辺に高さ2メートルほどのバリケードを設け、催涙弾を放つなど強制排除に着手。デモ隊も政府本部に火炎瓶を次々と投げつけたり、隣の立法会(議会)への突入を試みたりした。繁華街の路上で物に火をつける参加者もおり、激しい抗議となった。警察との衝突は地下鉄駅の電車内も含めて複数の地点で起こり、多くの若者らが拘束された模様だ。

 デモ参加者の怒りは、警察がこの日に計画されていた大規模デモを許可せず中止に追い込んだうえ、30日には民主活動家らを一斉拘束するなど強硬策に出たことに向けられていた。

 キリスト教徒の集会に加わったエンジニアの男性(27)は、「言論や集会の自由に対する弾圧だ」。大学生の女性(22)も「政府は市民が街に出て来ないようにしたいのだろうが、私たちを止めることはできない」と語った。

 香港政府は、デモに制限を加…

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