混乱のリクシル役員人事、決着は 株主総会はじまる

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 首脳人事をめぐる混乱が続く住宅設備大手、LIXIL(リクシル)グループの定時株主総会が25日、東京都内で始まった。CEO(最高経営責任者)への返り咲きをめざす瀬戸欣哉(きんや)氏側と会社側が異なる役員人事案を提案しており、どちらの提案が株主の支持を集めるかが注目される。

 山梨広一社長兼COO(最高執行責任者)は人事をめぐる混乱について「株主の皆さまに大変な心配をおかけしていることを心よりおわび申し上げる」と述べ、頭を下げて陳謝した。

 会社側は10人の取締役候補を提案している。混乱を早期に収束するには、現在の取締役が全員退任するのが望ましいとしており、10人中9人を社外取締役とする人事案を株主に諮る。総会で取締役に選ばれれば、この中から元リコー社長兼CEOの三浦善司氏を暫定CEOにする予定だ。

 瀬戸氏側は、自身を含む8人の取締役候補を株主提案している。社外取締役候補はうち4人。LIXIL創業家の潮田(うしおだ)洋一郎会長兼CEOの影響力をなくし、ガバナンス(企業統治)不全を正すと主張している。

 会社側は、瀬戸氏側が社外取締役候補に挙げた2人を重複して候補者にしており、総会に提案された取締役候補は全16人。16人を①会社側のみが提案する8人②双方が提案する2人③瀬戸氏側のみが提案する6人に分け、三つの役員人事案が諮られている。

 瀬戸氏側の取締役候補になっている旧INAX創業家の伊奈啓一郎氏が総会前に報道陣の取材に応じ、株主提案のねらいは「権力争いや勢力争いではなく、ガバナンスを正すこと」だと強調した。「当社だけでなく、日産自動車もきょう株主総会を開いている。日本の株式会社のガバナンスがいい加減であったことをしっかり考え、社内の人たちも会社がやっていることに目を光らせることが大切だ。株主が声を上げれば、会社の経営が変わるということを示したい」とも述べた。

■株主「ちょっと見苦しい」…

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