即位後初の地方訪問は愛知 6月2日の植樹祭へ準備着々

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井上昇 松永佳伸

 天皇、皇后両陛下が出席する全国植樹祭が6月2日、愛知県尾張旭市を主会場に開かれる。同県での開催は1979年の藤岡町(現・豊田市)以来40年ぶり。今回は新天皇が即位して初の地方訪問とあって特に高い関心が寄せられ、関係者も準備に余念がない。

 全国植樹祭は、乱伐などで荒廃した国土の緑化を促す「国土緑化運動」の中心行事。50年に前身行事が始まり、今回で70回目を迎える。国民体育大会全国豊かな海づくり大会国民文化祭と並び、天皇・皇后の定例地方訪問「四大行幸啓」の一つに数えられる。

 天皇、皇后両陛下は1日に来県し、2日午前11時から県森林公園(尾張旭市)で開かれる記念式典に出席する。天皇陛下が「お言葉」を述べるほか、両陛下が苗木を植える「お手植え」や、種子をまく「お手まき」をする。それぞれ、県にゆかりの深い樹種が選ばれた。

 事前に応募して選ばれた招待者らが参加し、主会場の県森林公園や、県昭和の森(豊田市)、県森林・林業技術センター(新城市)の3カ所で計約1万本の苗木を植える。一般の人も大型モニターで式典を見られるように、県は「サテライト会場」をオアシス21(名古屋市東区)と渋川福祉センター(尾張旭市)、豊橋総合動植物公園豊橋市)の3カ所に設置する。サテライトを含めた全会場で、計1万3千人の参加者を見込む。

 尾張旭市によると、天皇陛下が同市を訪れるのは終戦翌年の46年以来。市民からは「沿道でお迎えしたい」との問い合わせが1日10件以上あるという。宮内庁などは両陛下が2日に県森林公園と公共施設「スカイワードあさひ」を訪れることを明らかにしているだけで、市も警備上の理由から詳しい経路や時間を公表していない。市の担当者は「沿道で警備にあたる警察官などの指示に従ってほしい。楽しみにしている人も多く、早めの行動を心がけ、温かくお迎えしてほしい」と話す。(井上昇、松永佳伸)

式典進行役に高校生、ダンスも披露

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 全国植樹祭では、愛知県内の…

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