合併しない宣言で有名な元町長は今…「国から目の敵に」

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聞き手・古源盛一
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福島県矢祭町の元町長・根本良一さん(81)

 「合併しない宣言」(2001年)をした一番の理由は、小泉内閣が合併を進めた背景が国の財政だけだったからです。この国をどうするかではなく、財政中心主義で地方交付税を減らしたいと。明治憲法制定を機に始まった明治の合併は、あまねく各自治体に小学校を必置するという大義がありました。昭和の合併も人口8千人規模ごとに中学校を設置するという大目標がありました。しかし、平成の合併は金だけですよ。

 国や県、周囲の自治体の反応にびっくりしました。いつの間にか、当たり前のことを言うと騒ぎになる国になってしまいました。住基ネット接続拒否もあって国から目の敵にされ、当時の副知事は毎日のように町を訪れました。一方、テレビや新聞、雑誌は連日、町の方針に賛成する声を取り上げていました。そうなれば町職員は何にも言えないですよ。

 だから、「宣言」にうたった…

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