香港と中国本土結ぶ高速鉄道、全線開通 構想から20年

香港=益満雄一郎
【動画】香港と中国本土を結ぶ高速鉄道が開通した
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 香港と中国本土を結ぶ初の高速鉄道(全長約140キロ)が23日、全線開通した。同日朝、中国広東省深圳行きの最初の列車が香港の西九竜駅を出発し、数百人の乗客が記念撮影をするなどして祝った。

 開通に伴い、香港と中国の越境の際に必要な出入境審査が西九竜駅に集約された。車両内や同駅の一部など、中国の法律が適用される区域では、中国の警察官や税関職員らが業務を開始した。

 中国本土行きの列車は西九竜駅を数分に1本の間隔で出発する。ビジネスや特等、1等や2等で切符の価格が分かれる。日本人が窓口で切符を買う時には、パスポートが必要だ。車内や駅構内ではWi―Fi(ワイファイ)を使ってネット接続ができる。ただ香港メディアは、ユーザーの個人情報が犯罪捜査のためとして、中国当局に送信されるとの懸念を伝えている。

 母親と広東省潮州に行くという小学2年生の女の子(7)は「おじいちゃんやおばあちゃんに早く会いたい」と話していた。

 高速鉄道は1998年、香港政府が構想をまとめたのがきっかけ。香港側の区間の工事は2010年に始まった。北京や上海など中国の44駅と直結する。(香港=益満雄一郎)

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