愛媛知事、加計氏の会見に納得せず「最優先は説明責任」

前田智 大川洋輔
【動画】加計学園の加計孝太郎理事長が記者会見したことについて語る愛媛県の中村時広知事=大川洋輔撮影
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 愛媛県今治市での獣医学部新設をめぐる加計(かけ)孝太郎・加計学園理事長の初めての記者会見について、中村時広・県知事は20日、「今後しっかりした形で会見をされるのではないか」と述べ、問題にけじめがついていないとの認識を示した。

 県庁で報道陣の取材に応じた。加計氏の会見は地元の記者限定で、25分で打ち切られた。中村知事は会見の開催を「私も当日知った」とし、「大きな課題の時はオープンにして時間を十分に取り、真摯(しんし)に答える姿勢が大事。(会見の)やりとりを見ると検討の余地がある」と話した。

 加計氏が県の文書に記された2015年2月の首相との面会を「記憶にも記録にもない」と否定したことについて「確証がないなら(本当かどうか)どっちにも取る人がずっと存在する。もやもやした感じが残る。(証拠を)探す努力をされるべきでは」と指摘。県費や私学助成金が支出されることを挙げ、「しっかりと対応するのが学園の信頼に結びつく」と丁寧な説明を求めた。

 加計氏が県を訪れて謝罪したいという意向を示したことには「既に謝罪を受けており、最優先はしっかりと説明責任を果たすこと」と述べた。

 学園は5月、県文書に書かれた面会について「誤った情報を与えた」とし、渡辺良人事務局長が県と今治市を訪れて「多分自分が言った」と謝罪。中村知事は加計氏が会見して説明するよう求めていた。(前田智、大川洋輔)

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