原子炉下の容器底部、床一面に溶融物 福島第一2号機

川原千夏子
【動画】1月に撮影した福島第一原発2号機の原子炉格納容器内の画像。映像を鮮明化し、内部の空間の様子がわかるように処理した=国際廃炉研究開発機構提供
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 東京電力は26日、今年1月に福島第一原発2号機で撮影した原子炉格納容器内の新たな画像を公開した。原子炉の真下にあたる容器の底部では、支柱や壁に溶け落ちた核燃料(デブリ)とみられる残骸がこびりつき、床一面に厚さ40~70センチほどの溶融物が降り積もっていた。底部の全体像がわかるのは初めて。

 東電は1月、2号機の格納容器側面の作業用の穴から16メートルまで伸びる棒状の調査装置を投入。今回は、先端につけたカメラで撮影した映像を鮮明化し、内部の空間の様子がわかるように処理した。底部では、離れた複数の場所で溶融物が特に厚く積み上がっていた。頭上の原子炉の底に複数の穴があき、落下したデブリが冷え固まった可能性があるという。

 格納容器内の状態を詳しく調べることで、デブリの分量の推定や今後予定する取りだし手法の検討に役立つ。東電は早ければ今年度末にも、追加調査を始めたいとしている。(川原千夏子)

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