悪くはない、でも… 性、どう教える(児相の現場から)

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第2章「子どもたち」(6)

 月曜の朝一番。虐待対応ワーカー(児童福祉司)のケイコ(仮名)のもとに一時保護所の職員がやってきた。

 ケイコが担当する一時保護中の小学1年の男の子が夜、小学2年の男の子の布団に入り、パンツを下ろして性器の触り合いをしているところを、職員が見つけたという。「(小1の)彼はもうすぐ家庭引き取りの方向。(そのまま帰せないので)急がないといけないですね」とケイコが応じた。

 子どもが遊び心でする性的接触がその後にエスカレートしたり、ほかの子に連鎖していったりする可能性は否定できない。早めに適切に指導することが大切だ。

 ケイコは午後、相手の小学2年の男の子を担当するワーカーのハルミ(仮名)や児童心理司、一時保護所の職員らと打ち合わせをした。2人の子どもからそれぞれ聞き取り、状況を把握してから、心理司が主体となって子どもたちに話をすることにした。

 「性的な興味があることはふつう。悪いことではない。でも、マナーやルールを教えておかないといけない。発覚してよかったと思う」と心理司は言う。

 子どもたちが性的な興味をもつことはふつうのことだ。だが、遊び心で始まったことも放っておくと、性的な問題行動につながるかもしれない。ルールやマナーを早めに教えておくことが大切だ。

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 ケイコに対し、小学1年の男…

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