分かれ道の先に、待っていた未来(小原篤のアニマゲ丼)

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 本欄も丸9年を超え、10年目に入りました。回数にして467回目。まだまだ頑張ります。今回は、私と同い年の監督(本欄第1回にも登場)の「時間」と「人生」を巡るお話。3日に閉幕した第29回東京国際映画祭の特集「映画監督 細田守の世界」の中の「作家性の萌芽 1999-2003」上映&細田監督トーク(10月27日開催)を取材してきました。

 上映されたのは初期の短い作品。アニメファンの度肝を抜いた劇場デビュー作「劇場版デジモンアドベンチャー」(21分、1999年)、後の作品のモチーフがいろいろ現れる「劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」(41分、2000年)、そして、今後も様々な機会で語られ続けるであろう名編、テレビシリーズ「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」第40話「どれみと魔女をやめた魔女」(24分、02年)など6本。時代順に上映されましたが例外は「どれみ40話」で、トリを務めました。トークの聞き手の氷川竜介さんいわく「一度見たら一生忘れられない作品」。確かに、この余韻は格別です(以下、ネタバレあります)。

 魔女見習いの主人公どれみと仲間たちの友情と成長を描く「おジャ魔女どれみ」シリーズは、1999年から4年間放送された東映アニメーション作品。劇中、どれみたちは小学3年生から6年生へと進級していきます。シリーズ最終第4作「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」の終盤にあたる第40話は、魔女となって永遠の命を得たけれど魔女をやめてしまった女性、未来(みらい)とどれみの出会いを描きます。

 卒業も近づく6年生の秋、魔…

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