子どもの事故どう考える? 安全向上阻む「親の責任」論

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滝沢卓 畑山敦子 兼田徳幸
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小さないのち 事故予防を考える(中)

 子どもにけがをさせてしまったとき、親は自分のせいだと負い目を感じてしまうものです。しかし、専門家は「責任は親にあると考えている限り、事故予防にはつながらない」と指摘しています。

 親が目を離した隙に子どもがベランダから転落――。横浜市の主婦桜井春奈さん(28)はそんなニュースを目にするたび、ハッとする。「我が家でもあり得ない話じゃない」

 長女は1歳11カ月。スマートフォンの充電用コードを首に巻いたり、棚にしまっていた食用洗剤を飲んでしまったり。ヒヤリとした経験は数知れない。注意深くそばで見守っていても、トイレに行く時は目が離れるし、疲れた時はウトウトしてしまうこともある。

 子どもの事故が報じられると、ネット上にコメントがあふれる。「目を離しちゃダメ」「親が監視すべき」「百%親の責任」――。自分にも向けられている気がして、やりきれない思いになる。

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 子どもの事故は誰に責任があ…

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