母になって強くなった フェンシング佐藤、初の個人入賞

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牛尾梓
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(6日、フェンシング女子エペ個人)

 フェンシング女子エペの佐藤希望(30)は守るものができて、強くなった。2度目の五輪となったリオデジャネイロ五輪では、メダルにあと一歩届かなかったが、日本勢女子エペの過去最高順位となる8位に入賞。試合後の表情は晴れやかだった。

 前回のロンドン五輪の翌年に結婚し、長男匠君(3)を出産した。出産後も第一線で競技を続ける先輩選手はいなかったが、出産前から復帰を決めていた。

 「もう一度、五輪に出場する」

 だが、競技と育児の両立は簡単ではなかった。練習拠点の東京で長男と2人暮らし。夫は富山に暮らし、自身の実家は福井。東京に身寄りもなかった。

 丸2年間、トレーニングから完全に離れ、落ちた体力を元に戻すのは想像以上に大変だった。階段を上るにも息が上がった。出産前より筋肉量が5キロ減り、それまで着ていたユニホームはぶかぶかになった。

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 復帰から半年たっても、体力…

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