(各駅停話)新横浜駅 無機質な街、変えたくて
細沢礼輝
列島が猛暑に見舞われた7月下旬の週末。東京・隅田川花火大会で1発目が上がったころ、新横浜駅前でも恒例の盆踊り大会が始まった。やぐらを取り巻く踊りの輪の向こうを、ひっきりなしに行き交う新幹線。主催するのは、地元住民や企業ら約2200会員でつくる新横浜町内会だ。
町内会長を務める金子清隆さん(62)は、地元で代々続く農家に生まれた。かつて一帯は見渡すばかりの田んぼ。しばしば鶴見川の水害に悩まされてきた「やせた土地」は、半世紀前の新幹線開業で一変した。今やJR横浜線や地下鉄を合わせ、1日20万人以上が乗降する巨大ターミナルだ。
「開発先行の無機質なビジネ…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら