(あるきだす言葉たち)二〇一九・夏 知花くらら

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たぷたぷとふ湯船に裸を投げ出してまろき腹の地平を眺むる

 

張つた湯にきみのしやつくり揺れてゐて蝉の鳴くのもあと少し

 

永遠と思ゆる夜に目が覚めて臍(へそ)の下には生命の蠢(うごめ)き

 

透明な体が血走るとき烏賊(いか)は生きるを欲(ほ)りす狭き生簀(いけす)で

 

やうやうと狭くなりゆく羊水の…

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