(書評)『隠された奴隷制』 植村邦彦〈著〉

有料記事書評

 ■現代日本に生きる私たちもまた

 朱野帰子(あけのかえるこ)の小説に『わたし、定時で帰ります。』がある。テレビドラマ化され、こちらも話題になったが、作中で主人公は「定時に帰るは勇気のしるし」と口にする。バブル時代のCMのもじりだが、たしかに仕事を断って定時に帰るのは勇気が必要だろう。しかし、すべて…

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