生きる、最高の瞬間 第11回人間大好き!フォトコンテスト
「第11回人間大好き!フォトコンテスト」(全日本写真連盟関東本部、朝日新聞社主催)の入賞作品97点が決まった。全国から507人、2457点の応募があり、全日本写真連盟会長で写真家の田沼武能さんが審査した。
■個々のドラマ・捉えた力作 総評・田沼武能さん
「何と素晴らしい傑作だ、人間というやつは!」。シェークスピアの戯曲「ハムレット」に出てくるセリフである。私はその素晴らしい人間を写真に撮り始めて70年になる。人間は生まれてから死ぬまでの生涯、個々にドラマを演じていると思っている。今年もその人間ドラマを撮影した力作がたくさん寄せられた。
最優秀賞に選ばれた「超ベテラン」は、高齢者のダンス競技会でペアの演技者のぴったりと息の合った最高の瞬間を捉えている。それを見守るご婦人方のうらやましげな表情もいい。高齢社会の今を生きる方々にエールを送る素晴らしい作品だ。
朝日新聞社賞の「元気な子」は、五月晴れの草原でこいのぼりを持って走る少年の笑顔と、周囲の躍動感あふれる光景が人間の喜びを力強く表現している。
全日本写真連盟賞の「とったよー!」は、トップライトに近い太陽の逆光線をうまく使い、柔らかな光で黄色い器の中の獲物(カナヘビだろうか)と少年を強調した。
関東本部長賞の「東京マラソン」は、流し撮りでランナー2人のスピード感が表現され、カラフルな背景が力走ぶりを強調している。
スマホ時代の近年は、写真は写ることが当たり前になっている。中身の違いは撮影者が何に感動して、どう撮ったかにある。新しい発見や表現が求められ、アイデアのひらめきも重要な要素になる。
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最優秀賞「超ベテラン」 加藤利光(静岡)
朝日新聞社賞「元気な子」 杉岡常久(広島)
全日本写真連盟賞「とったよー!」 神田裕司(埼玉)
関東本部長賞「東京マラソン」 小島泰子(東京)
■そのほかの入賞者
◆アサヒカメラ賞
「主役はワタシ」村上忠司(千葉)
◆優秀賞
「しあわせの重み」宮地知佐(高知)
「絆」坂倉美智子(三重)
「力を合わせて」鈴木計子(神奈川)
「リズムに乗って」石橋法久(愛知)
「演奏前」森浩一郎(鹿児島)
◆特選
「孫たちの笑顔」市川節子(神奈川)
「闘志のガッツポーズ」水野英樹(千葉)
「ちびっこの攻防」奥本泰久(広島)
「幸せ一杯」大島雅子(愛知)
「風の頂へ」近藤茂樹(三重)
◆準特選
「仲良し」尾崎忠夫(神奈川)
「ハイ、チーズ」斎藤康夫(千葉)
「干潟美人」森田昭代(福岡)
「青春」鈴木實(静岡)
「祭りの楽しみ」関口浩史(埼玉)
「まつりの日」酒井正志(茨城)
「髷まつり」宮嶋節子(神奈川)
「愉快な仲間たち」西村充康(奈良)
「好奇心」松永愛子(静岡)
「今に青春」服部友幸(愛知)
◆入選
北井崎昇(岩手)▽千葉恵(宮城)▽畠山正樹、小島寛明(以上新潟)▽根本晴夫、石津節男、池上和夫(以上福島)▽佐川栄治、竹内栄二、江川清、中里文明、涌井明男(以上栃木)▽渋井博道、石原民雄(以上茨城)▽野本伸一(長野)▽山口守(富山)▽柴田宏、土屋弘美、山口欽一、平田佐和子、三上明美、林勝三、三浦喜代子、田村真由美、柿沼春枝、日高猛、池田靖子(以上埼玉)▽王子田良二、松浦昭子、後藤良子、中村まつ代(以上千葉)▽於保好美、後藤敏治、増田益子(以上東京)▽仲沢景子、立川明、渡部和範、関上佑二郎、河口温子、加納早知子、小林郁子、横山美智男、杉村和子、巻木和子、渡辺邦光、佐久間政志、形部正、馬本隆綱、仁藤報子(以上神奈川)▽勝又悦朗、綾木恵子、露木義光(以上静岡)▽纐纈明美、大島守、外勢肇(以上愛知)▽佐藤孝子、林知子、国本三郎、本庄肇、鈴木宝王(以上三重)▽久井義弘(奈良)▽斎藤牧夫(京都)▽横山周作(大阪)▽谷村周慈、西橋弘(以上兵庫)▽西尾透(島根)▽藤原弘旦(広島)▽真角伸子(福岡)▽奥平昌典(長崎)▽荒木裕司(熊本)
◆高校生入選
佐藤涼太(山形)▽高橋花鈴(埼玉)
=敬称略
■9月27日から都内で展示
入賞作品を9月27日~10月3日、東京都港区赤坂9丁目の富士フイルムフォトサロン東京で展示します。
全日写連では会員を募集しています。問い合わせは事務局(03・5540・7413、平日午前10時~午後6時)。
■協賛
朝日新聞出版、アスカネット、エプソン販売、ケンコー・トキナー、サンディスク、ニコンイメージングジャパン、ピクトリコ、富士フイルムイメージングシステムズ(50音順)
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